シェアオフィスで働き方改革

040422

政府が提唱している働き方改革とは、働く人々のさまざまな事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現することで、成長と分配の好循環を構築し、働く人一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指すものです。

つまり、「働きすぎ」を防ぎながら、「ワーク・ライフ・バランス」を保ち、「多様で柔軟な働き方」を実現することを意図しています。そんな中、フリーランスの人たちが使うというイメージだったシェアオフィス・コワーキングスペースを企業も活用する例が増えています。

今回は、働き方改革を進める中でシェアオフィス・コワーキングスペースを上手に活用する方法をご紹介します。

政府が提唱している働き方改革とは

労働時間法制の見直しおよび雇用形態に関わらない公正な待遇の確保のため、次のような改正を推進しています。

労働時間法制の見直し

長時間労働をなくし、年次有給休暇を取得しやすくすることなどで働きすぎを防ぎ、ワーク・ライフ・バランスを整え、健康的かつ自律的で創造的な働き方ができるよう、次のような取り組みを行っています。

具体的には、

  • 残業時間の上限を規制する
  • 「勤務間インターバル」制度の導入を促進
  • 1人1年あたり5日間の年次有給休暇の取得を企業に義務づける
  • 月60時間を超える残業は、割増賃金率を引き上げる(25%→50%)
  • 労働時間の状況を客観的に把握するよう、企業に義務づける
  • 「フレックスタイム制」により、働きやすくするための制度を拡充する
  • 専門的な職業の方の、自律的で創造的な働き方である「高度プロフェッショナル制度」を新設し選択できるようにする
  • などの法整備が進められています。

    雇用形態に関わらない公正な待遇の確保

    不合理な待遇差をなくすための、雇用形態についても規定の整備が行われています。

  • 同一企業内において、正社員と非正規社員との間で、基本給や賞与などのあらゆる待遇について、不合理な待遇差を設けることが禁止されました。裁判の際に判断基準となる「均衡待遇規定」などを設定し、どのような待遇差が不合理に当たるかを明確に示したガイドラインを策定しています。
  • 労働者に対する待遇に関する説明義務の強化として、非正規社員は、正社員との待遇差の内容や理由などについて、事業主に対して説明を求めることができるようになります。
  • 行政による事業主への助言・指導や裁判外紛争解決手続続(行政ADR)の規定の整備も進んでいます。
  • 企業が働き方改革を進める中、ワーク・ライフ・バランスの変化とは

    長年にわたって長時間労働を続けてきた日本企業においては難しい課題が山積していますが、政府の働きかけを理解し積極的に取り組んでいる企業も多数あります。

    企業の取り組み例として、経団連が発表した「2016ワーク・ライフ・バランスへの取組み状況」では、ワーク・ライフ・バランスに取り組んでいる243社の事例を取り上げています。以下は、その一例です。

    ◆株式会社NTTドコモ
    ・子供の保育園などの送迎に柔軟に対応するための、個人シフト勤務を組む。
    ・育児休職中も職場とのつながりをサポートするために、モバイル端末の貸与や、社内コミュニティ(SNS)の活用する。
    ・家族と過ごしたり、自分の生活を充実させることを重視して、定時退社を推進する。

    ◆パナソニック株式会社
    ・ e-Work(情報・通信技術を駆使したユビキタスでフレキシブルな働き方)を推進する。
    ・ 間接業務従事者を対象に、在宅勤務制度を許可する。
    ・電話会議、Web会議、テレビ会議システムといった遠隔会議を整備する。

    さらに、平成30年度ライフ・ワーク・バランス認定企業をいくつかご紹介します。

    ◆アクトインディ株式会社
    認定のポイントは、多様な勤務形態を導入し、従業員が働きながら生活を充実させることを推奨している点です。たとえば、フレックスタイム制(コアタイムなし)やテレワーク制度を導入し、働き方を柔軟化している点や、育児短時間勤務を小学校卒業まで利用可能にし、従業員の自己啓発や生活を支援するため、様々な手当を支給していることなどが挙げられます。

    ◆コーデンシTK株式会社
    多様なツールを組み合わせて、長時間労働を削減していることが特徴です。サテライトオフィスの設置や出張先でのカーシェアリング利用により移動時間を短縮し、会議の時間短縮や外出先でも申請・承認可能なハード・ソフトの導入といった、残業削減策に取り組んでいます。

    ◆TRIPORT株式会社
    データ共有や勤怠管理のクラウド化などIT設備の導入により、全従業員がテレワークでの勤務が可能になりました。在宅勤務や短時間勤務など、個人の状況に合わせた働き方を実施しています。

    総務省もテレワーク推進に向けて積極的な動きを見せ、2020年東京オリンピックの開会式にあたる7月24日を「テレワーク・デイ」と名付け、テレワークの全国一斉実施を呼びかけるなど、企業や団体を巻き込んでの運動を展開した結果、2018年は実施団体が1260にも及ぶなど、広がりを見せています。

    シェアオフィスを有効に活用する方法と選択肢

    テレワークという働きかたが広がりをみせる中、その働き場所としてシェアオフィスが注目を集めています。シェアオフィスを利用する、目的とユーザー層はさまざまです。どのような立場の人たちがどういったスタンスで活用しているのでしょうか。

    会社を辞めて起業・フリーランスとして働く人

    まず、利用者として昔から広く使われているのは、会社を辞めて起業・フリーランスとして働く人たちです。

    顧客から依頼を受け作業スペースとしてシェアオフィスを使い、打ち合わせはインターネット上や併設の会議室というスタイルが多いようです。

    シェアオフィスなら、比較的安価な料金で仕事場として利用できるだけでなく、名刺に記載するオフィスの住所や登記場所としても利用できるところも人気の理由です。そのため、事業拠点となるスペースを確保するための選択肢のひとつになり得るでしょう。

    サテライトオフィスとして利用する企業

    働き方改革を推進している企業の中には、オフィス以外の場所にスペースを設け、サテライトオフィスとして就業する働き方を取り入れているところが増えています。通勤しやすくなる、業務に集中できるといったメリットがあります。

    テレワークの導入にあたり、シェアオフィスをサテライトオフィスとして活用することには、ワーク・ライフ・バランスの実現のほかにも、さまざまなメリットがあります。

  • 集中力が増し、仕事の効率が良くなる
  • 自律的に仕事を進める能力が強化する
  • 離れている分、職場と密に連携をとることで信頼関係が強くなった
  • 優秀な人材の確保や雇用継続につながる
  • 通勤費やオフィス維持費などの削減ができる
  • 資料の電子化や業務改善の機会となる
  • といったものが挙げられ、企業と働く人の双方が、さまざまな効果を実感しているようです。 一方で課題もあり、テレワークの導入には就業規則の変更が必要であり、運用する上で勤怠管理や業務のマネジメントなども発生します。厚生労働省や自治体では、そのための相談窓口を設けているほか、テレワークの活用によりワーク・ライフ・バランスの成果をあげている企業の表彰や、助成金制度などの整備が進んでいます。

    会社帰りに、副業の仕事場として活用する人

    在宅で副業の仕事ができればいいのですが、必ずしも良い作業環境があるとは限りません。 自宅で仕事部屋を持てない、集中できないといった場合、シェアオフィスを活用することで効率が上がります。

    また、シェアオフィス は利用者同士のつながりができやすく、独立を視野に入れている場合には、そこで築いた人脈が独立後の事業に影響を与える可能性もあります。たとえば、さまざまな業種の人と新たなビジネスプランをスタートするといったこともあるかもしれません。

    また、企業に勤務しながら副業を始める場合にも、シェアオフィス は有効です。家庭や会社といったふだんとは異なるコミュニティで活動することで、新たなビジネスチャンスやヒントを見つける可能性が広がるからです。

    時計

    まとめ

    昨今、シェアオフィスやコワーキングスペースの需要が高まっています。その背景には働き方改革や、ワーク・ライフ・バランスという考え方の普及があります。

    フリーランスや起業する人だけの利用にとどまらず、企業に在籍する人との情報交換の場やコミュニケーションとしての場となることにも期待が寄せられています。今後もシェアオフィスは、さらに拡大していく見込みです。

    シェアオフィス の上手な活用が、働き改革の実現のカギとなるのではないでしょうか。

    poster
    JUST FIT OFFICE マガジン編集部
    投稿者紹介
    はじめまして!当サービスの執筆を担当している「JFO マガジン編集部」です。宜しくお願い致します。私たちは、オフィス探しに限らず、起業や創業、移転に付随する様々な情報をご提供させていただき、少しでも皆さまのお手伝いが出来ればと考え、執筆しています。
    TOPに戻る